2019年07月30日

この頃の面白かった本

藤沢周平「回天の門」は清川八郎の生涯を描いた小説で作者と同じ山形の出身である。われわれ司馬遼太郎を読んで育った世代は、司馬史観が幕末の歴史の基本理念になっている。それから見ると清川八郎は策士、山師であり、暗殺されて当然のような扱いになっていた。しかし、この本を読んで事実の記録を丹念に追いかけた取材で、全く別な清川八郎像を見ることが出来て非常に面白かった。
P7301712.JPG
 もう一つは「世にも危険な医療の世界史」でアヘン患者には水銀風呂を治療として使っていたり
P7301713.JPG
それからラジウム放射線ブーム。これはキューリー夫人も癌の治療に使えると提案したほどで、ラジウム入り飲料水として発売された。この魅力に取りつかれたエベン・バイヤーズは5年間に1500本のラジウム飲料を摂取。体内被曝で内臓はボロボロ脳には膿がたまり頭蓋骨に穴が開いていたとの事。下の図は頭頚部癌の治療の図
P7301714.JPG
ミセス・ウインズローの鎮静シロップは、なかなか寝ない子供に飲ませていたそうだが、確かに効き目はあるが内容はアヘン。
P7301715.JPG
モーツアルトの時代は具合が悪ければ何でも瀉血で治療したのでモーツアルトは死ぬ1週間前に2リットルも血を抜かれていたそうで。妹の証言では瀉血の後昏睡状態になって死んだ。
P7301716.JPG
これはカミソリが仕込まれた瀉血道具。これじゃあ血が出ますよ。
P7301717.JPG

凄いのは精神に問題や頭痛などで苦しむ人に施されたロボトミー手術。頭蓋骨に穴をあけて脳をスプーンですくい取ってまた閉じたそうである。ほとんどはさらなる精神障害や頭痛、合併症による死亡など惨憺たる結果だが凄いのは治った人も居たそうです。
P7301718.JPG

まああんなこんなで人間の進歩とは何かを感じさせてくれる本です。興味ある方は是非どうぞ。
posted by entotsu at 02:14| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする