2022年09月09日

上野の森美術館アートスクール火曜水曜夜間のピカソを描いてピカソを知ろう。

さて今回の課題は依然福音館から子供用のピカソが分かる本「天才ピカソの秘密」を出版した。同時に子供にピカソの絵を開設する本を進行していた。ところが先の本にピカソ財団からクレームが入りピカソの著作権は皆の倍の100年だと難題を吹っかけて来て、2年すったもんだしているうちに次の本はお釈迦になった。今回の課題はピカソが描いた絵と同じ題材を使い、ピカソの絵は見せずに自分の解釈で絵を描いてもらう。僕が選んだ絵は桃色の時代の「サーカスの玉乗りの少女」である。この絵は生徒さんに見せずに次の課題を使って絵を描きなさい。というお題である。
1・大きな箱に男が座っている。
2・玉乗りをする女
3・場所はどこかの砂漠(同じ時期に描いたピカソの砂漠の絵を提示)
4・馬と母子、犬が居る。
この4点を満たして10号に描きなさいという指示。参考に玉乗りの女、座る男、馬の写真を渡す。
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それが同じ課題にもかかわらず皆さん独創力が凄い凄い。作品をご覧ください火曜水曜混ざってます。
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さてそれでこれがピカソの件の絵。黄金分割の赤線を入れておきました。この時期ピカソが語っているのは構図と構成です。この作品は完全な対角線を使ったバッテン構図でお尻のラインは3分の1ラインと一致してます。背中のデフォルメの為に男の足を長くしています。砂漠のラインが右端では消えています。これはピカソが何を考えてやっているのかと言うと印象派のアタリからすべて平面で構成された浮世絵に驚嘆します。明暗の立体感で絵を描いてきた西洋人にとって浮世絵の平面を使った作品は驚異でした。ピカソはこの西洋の伝統の明暗を使いながら作品の立体感を殺して平面的に描くのが目的です。僕が描いた作品とピカソを比較すればピカソがこの作品を西洋の伝統の明暗法を使いながら浮世絵のような平面性を確保することに挑戦していたことが解ります。DSC03826.JPGDSC03827.JPGDSC03828.JPGP9060001.JPG
posted by entotsu at 01:37| Comment(0) | 絵画教室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする