1・大きな箱に男が座っている。
2・玉乗りをする女
3・場所はどこかの砂漠(同じ時期に描いたピカソの砂漠の絵を提示)
4・馬と母子、犬が居る。
この4点を満たして10号に描きなさいという指示。参考に玉乗りの女、座る男、馬の写真を渡す。
それが同じ課題にもかかわらず皆さん独創力が凄い凄い。作品をご覧ください火曜水曜混ざってます。
さてそれでこれがピカソの件の絵。黄金分割の赤線を入れておきました。この時期ピカソが語っているのは構図と構成です。この作品は完全な対角線を使ったバッテン構図でお尻のラインは3分の1ラインと一致してます。背中のデフォルメの為に男の足を長くしています。砂漠のラインが右端では消えています。これはピカソが何を考えてやっているのかと言うと印象派のアタリからすべて平面で構成された浮世絵に驚嘆します。明暗の立体感で絵を描いてきた西洋人にとって浮世絵の平面を使った作品は驚異でした。ピカソはこの西洋の伝統の明暗を使いながら作品の立体感を殺して平面的に描くのが目的です。僕が描いた作品とピカソを比較すればピカソがこの作品を西洋の伝統の明暗法を使いながら浮世絵のような平面性を確保することに挑戦していたことが解ります。