盟約の後、続編になる遭敵海域、特務艦隊が上述された。これらは勇魚の続編であるにもかかわらず、脈絡のないタイトルが付けられた。その後文芸春秋からA社が版権を買い取り勇魚1・2・3・4としてシリーズものとして再版されるはずだった。なかなかそれが実現されないうちにニコルさんは逝ってしまった。自身は小説家であり仲睦まじかった日本と英国の日英同盟時代の事を伝えるのが自分の使命だと言っていた。残念ながらニコルさんの書籍はすべて絶版。せめて代表作の勇魚4部作、自伝の魔女の森は復刻してもらいたい。
今回久々に勇魚と盟約を読み返してみたら。明治維新を舞台にした勇魚、盟約は日露戦争の時代のイギリスが舞台。勇魚よりも盟約の方がニコルさんの故郷だけにリアリティーがあるのである。読み返してみて初めて気づいた。
こちらは飛鳥クルーズの時の話と僕のスケッチで自費出版したもの。